今季は雪の日が多かった気仙沼。
朝一番、積もっている雪に驚いて、「わあ〜」と呟きながらポストからサッと
三陸新報(※1) を取り出すのがルーティンに。
楽曲制作では極寒の日に真夏の曲を書いて空想上で季節を自由に操れるのですが(笑)、
実生活では年々寒さに弱くなっているので、何枚も厚着をして過ごしていました。
季節を楽しんでるなぁ〜と実感できる瞬間は、我が家ではやっぱり食卓かな(笑)
冬の味覚・旬の気仙沼産の“牡蠣”や“真鱈”もたくさん食べました。
牡蠣は生で、焼きで、蒸しで、フライで、茹でておろしポン酢で……。
真鱈は白子もたまらないですね〜。
気仙沼の農家さんの新鮮野菜や、宮城県・名取産の“せり”もふんだんに加えて、ポカポカ温まる「食材王国みやぎ」の鍋も最高に美味しかったです。
そして、1月下旬から気仙沼では新物のわかめとめかぶの収穫シーズンがスタートしています。
(生産者さん、お疲れさまです)
塩蔵わかめや、乾燥わかめは年中どんな時も気軽に美味しく頂くことができますが、「生」のわかめとめかぶを頂けるのは収穫時期の1月から4月まで(※2)とのこと。気仙沼の魚屋さんやスーパーでも「生」のわかめとめかぶがズラリと並ぶようになりました。
毎年、この時期がくると親戚のおんちゃんたちが「新物だから食べらいん」って、よく届けてくれるんです。
もちろん私も大好物なので嬉しい悲鳴が止まらない。
この時期でしか味わえない生わかめと生めかぶを、ぜひ、多くの方に召し上がってみていただきたいです。
わかめについて色々語りたい私ですが、食いしん坊の話だけでは心もとない。
そこで今回は、わかめのプロフェッショナル 三陸わかめ屋ムラカミ 専務取締役・村上健太さんにもお話をお聞きしました!
■生わかめ、熱すれば色気づく?!
村上さんのオススメは、やっぱり『わかめしゃぶしゃぶ』。
生わかめの色を意外と知らない方が多いんですよね。採れたてのわかめは、黒っぽい茶色。
でも、生わかめを沸騰したお湯に潜らせると……あら不思議、一瞬で鮮やかな緑色に!
これが、非常にエンタテインメント。我が家でも毎年しゃぶしゃぶをするのですが、色が変わった瞬間に『すごーい』と、みんなで盛り上がっています。
ところで、何で色が変わるんでしょう?
『日本わかめ協会』HPによると、[海から採りたてのわかめは褐色です。湯通しすることで、鮮やかな緑色に変化します。
これは、わかめの持っている赤い色素(フコキサンチン)が、熱によって橙色に変化し、緑の色素(クロロフィル)の色が現れるためです]ということらしい。
さらに調べてみると、わかめは褐藻網というのに分類されるみたい。褐色なのも納得です。
■「生」の“めかぶ”は、今なのだ
生めかぶが一番美味しいのは2月!
「3月に入ってからの生めかぶよりも2月のほうが美味しい。
練り、香り、柔らかさが全然違うんですよ〜」と村上さん。
と、当たり前のようにめかぶ、めかぶって言ってるけど、関西の知人は「なんや、このけったいなん?」と。
ヒダヒダ切ったのは売ってるけど、東北に来て初めて生のめかぶ本体を見たそうです。
めかぶは漢字で<芽株>と書くように、わかめの茎の下にあたる部分。市場言葉で生めかぶのこの状態を「バネ」と呼ぶのだそう。確かに、バネだ。
生めかぶをどうやって食べる?かは、家それぞれの方法があるようですが、
うちでは生めかぶをフードプロセッサーで粗みじん切りにして、ザルに入れた生めかぶにドバッと熱湯をかけ、緑色に変化したネバネバのめかぶに酢醤油をかけるのが我が家流。(酢醤油に驚く村上さん。笑)
村上さん宅は、生めかぶを千切りにしてから、熱湯の鍋の中へ投入し、粘りが出るまでかき回し、一気にザルでお湯を切るそうです。そのめかぶに「うま造り」(※3)をかけて頂くそう。
■教えて! わかめ屋さん
「生めかぶってすごくぬるぬるしていて、包丁で切る時に滑るんですよね〜。」と私が相談すると、わかめ屋さんならではの豆知識を教えていただきました。
【ぬるぬるの“生めかぶ”を切りやすくする方法】
日陰で(家のなかでOK)2時間くらい干すこと!だそう。
ぬるぬる感がなくなり、千切りにも、みじん切りにもしやすくなるそう。
生めかぶで簡単に作れる、美味しい浜レシピも教えていただきました。
最初は私、「焼肉のタレ? タレの味しかしないんじゃないの?」って、半信半疑でした。
焼き肉のタレを使うって、なんだか男子学生っぽいって(笑)
(……村上さん、すみません)
でも、めちゃ簡単で美味しい!
おつまみにもご飯のおかずにも、いいって、このことです。
村上さん、今が旬のわかめのかきいれどきに、おいしい話をありがとうございました!
今日の夕食は、わかめづくしに決まりです(笑)。
※1三陸新報・・・宮城県気仙沼市、南三陸町をエリアとした地域密着紙。水揚げ情報や漁業通信なども掲載されている。気仙沼の多くの方が読んでいるので「今日の三陸読んだ?」で会話がはじまることも多い。
※2わかめの収穫時期・旬は、地域によってさまざまです。
生産者のみなさんが、それぞれに丹精込めたわかめを販売されています。
ECサイトなどで調べて、その違いも楽しんでみてください。
※3うま造り・・・気仙沼の平野本店さんの商品。気仙沼では一家に1本はあるんじゃないかな(笑)何にでも合う万能調味料。
■ちょこっとPR
私がムラカミさんの商品でオススメしたいのが、色々入った『南三陸ねぎと食べる 生わかめ・生めかぶセット』。
簡単調理方法レシピ付きということで、初めての方もレシピを見ながら生わかめのしゃぶしゃぶをお家で楽しむことができます。「わかめの原型も楽しんで欲しい」との思いから、カットしていない、長〜い、茶色い、生わかめをお届けしてくれるところも、私のオススメポイント。お子さんが居るご家庭では『食育』にも繋がるのかなと思います。朝採り直送便でのお届け。鮮度抜群。今が旬の「南三陸ねぎ」といっしょにしゃぶしゃぶしてみてください。
品名:南三陸ねぎと食べる生わかめ・生めかぶセット
セット内容:生わかめ200g、生めかぶ200g、生スライスめかぶ300g、南三陸ねぎ1本
https://sanriku-kaiso.com/item-detail/1034334
今しかない生めかぶをどっさり食べたいという方にはこちらがオススメです。
https://sanriku-kaiso.com/item-detail/1035292
第46回宮城県水産加工品品評会 農林水産大臣賞を受賞されたMISOSOUPをはじめ、オリジナル商品もぜひご賞味あれ!
三陸わかめ屋ムラカミ